2007年7月アーカイブ

田原総一朗の政財界「ここだけの話」によれば、各省庁とくに社会保険庁の官僚たちが保身のために肉を切らせて骨を絶つ作戦に走ったために安倍政権は危なくなっている。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/column/tahara/070719_20th/

安倍政権がアホ政権なのは疑いようのない事実だが、それにしてもカネに纏わる騒動には確かに不自然なものもあった。年金問題は確かにふざけているが、あれは別に安倍の失策というわけではない。

マスコミが官僚にいいようにコントロールされて彼らの思惑どおりに踊っているのだとすれば次々「失点」が噴出するのも説明がつく。

海の日で休日だという事実に土曜日に思い当たる。かくして急遽映画デーとなった今日、シネプレックスに出向いた。

「転校生」との梯子で映画「憑神」を見た。ラストシーンを除けばなかなかの佳作であった。

幕末。有能なのに巡り合わせが悪く不遇に甘んじている下級武士の男が主人公である。ただでさえ不遇なのに、あろうことか貧乏神・疫病神そして死神にまで取り憑かれる事になってしまう。

3人の神が順番に彼の前に現れるのだが、最初の二人のエピソードは作品世界に観客を馴染ませ、「宿替え」という重要概念を解らせるためのまあいわば序章であろう。三人目の死神とのエピソードこそが本題。前の二人、特に西田敏行演じる貧乏神の章は大笑いしながら見ていれば済むのだが、死神の章はだんだんシリアスな話の主題が見えてくるのである。死神(若干9歳の森迫永依という女の子が演じるのだ)は結局のところ「宿替え」を実行して彼に取りつくのをやめるのだが、そうして得た命を結局彼は間もなくあっけなく捨ててしまうのである。武士として生きる意味を追求した挙句、上野戦争の舞台となった寛永寺に出向いて滅びいく幕府と心中するという形で。

なんとおろかなとの感想もありえるだろう。なんでもう見るべきものもない徳川幕府に肩入れして死ななければならないのかと。だが、現代に置き換えてみれば、別所彦四郎みたいのはたくさんいるのではないか。100年後の人間が21世紀の男たち女たちの生き様を見たとき、結構同じような感想をいわれるのではないかという気がする。武士の一分が「正社員の一分」とかに変わっているだけでね。

そのように価値観を相対化した視点がもてない人だと、この映画を本当の意味では楽しめないかもしれないな。そういう人は前半の西田敏行の芸達者振りを堪能してお帰りくださいというところだろう。

安倍内閣の支持率がついに30%を切った。
ふつうに考えればもう安部は駄目だということになるが、ここまで徹底的に駄目ダシされると反発が怖い部分もある。

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