これは唯の青臭いセンチメンタリズムなのだろうか。
さきほどショッキングな事件な顛末を知ってしまった。
私の古巣でもあるチャンネル北国TVに展開されていた「反米嫌日戦線(美は乱調にアリ)」というブログが、管理者の手によって締め出しを食らってしまっていたのである。最近更新が止まっているようなので、本人がお忙しいのかと思っていたら、なんと突然ログインキーワードを管理者に変更され、一切の更新ができなくなってしまったのだという。
多くのブロガーがその一方的なやり方に憤っている。
まあ、会社組織が運営する無料サービスなど、不利益だと判断されたらいつ予告無く利用不可能になっても文句を言えないのではある。規約にもそういうことが書かれているのが普通であり、それを受け入れた上でそのサービスを使わせてもらっている建前なのだ。
それはそうだが。しかし、こんなシチュエーションが釈然と腑に落ちる人は稀ではないか? 規約上はそうでも、もうちょっと気の利かせようは無かったのかと。
しかも北国TVの管理者さんはこれまでかなり丁寧にユーザーのサポートをされてきた人であり、その辺に影響されて北国のパワーユーザーの間には一種独特の連帯感のようなものが形成されていたように思う。
それが、これだ。突然のディスコミュニケーション。
北国よお前もか!
何もパージそのものを絶対悪とはいわない。たとえば広告の邪魔になるという理由もアリではあろう。しかし、この事件の経緯はその様な単純な説明を当てはめるには不可解な点が多すぎると感じる。
kaziti氏のブログ「愛を知らなければ」の12月20日のエントリー、「チャンネル北国tvからの回答を受けて」
によれば、今回の措置は「総合的な」判断によるのだという主張だったようだが、
はて、いったい何を総合したのか? 親会社の意向というと、各エントリーのサイドバーにあるカニ等の広告主の希望を受け入れたということか? だとすると「日本を手放しに賛美するのはおかしい」という至極常識的な指摘記事の何がカニの広告を邪魔するというのかさっぱり分からないが。
確かに死ぬのはやつらだ氏の文面は基本的に過激で、流石にそこまで書かんでも、と感じるエントリーも無くはない。それが北国の平和な雰囲気を損なうと考えたのだろうか? それにしてはエロサイトからのトラックバックスパムなどにはいつまでも対症療法的な対処しかしていないし、荒らしや粘着君からのコメントをシステム的に排除できないので放っておけばあらされ放題。コメント禁止機能もトラバ禁止機能も私は複数回要望を出したが、多忙を理由にいつまでも実装されない。パージするならどちらが緊急性が高いかは明らかなように思えるのだが。
まあ文句を言っても詮無い。当局は、あくまでも、あらかじめ公認されている権利を行使したに過ぎないのだから。この件に関して創価学会がどうとか言論の自由がどうとかという角度から批判しているブログもあるようだが、率直に言って無意味だな。前者には証拠がなく、後者に関しては前述の通り規約を受け入れて会員になっている以上、パージを絶対的に拒否する「自由」はユーザー側にはないのだから仕方ない。発端らしいピアノ弾き氏の発言がぬるかろうが熱かろうがこれも関係ない(ま、脳天気なエントリーだなあとは私も感じたが、脳天気がいけないというルールはないしね)。
しかし、今回の当局の反応は合法的ではあっても稚拙千万。
北国TVの魅力度が私の中で本日大暴落したことも確かだ。
本エントリーの初出:チャンネル北国TV (2005-12-25)
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