イラク戦争での捕虜への扱いのひどさはこれまでにも報道されているが、事態は一向に改善されないようだ。キューバにあるという収容所の実態が朝日新聞のサイトに紹介されているのをみて、米軍の狼藉ぶりはここまでひどいのかと愕然とした。これを容認していて良いのか。
http://www.asahi.com/international/shien/TKY200611220360.html
冒頭のアブドゥルサーマン・アルヘラさんは、仕事でエジプトを訪問中の2002年9月、エジプト当局によって「誘拐」され、米当局に引き渡されたと考えられている。エジプトでは取り引き先であるエジプトの建設会社と会議を持つ予定だった。しかし到着の2日後に拘束され、約1週間ホテルに拘束された後、空港で米国人と思われる兵士らに引き渡された。
他国の領土で、他国籍の市民を、客観的な証拠もなしに長期拘束して人権侵害を繰り返している米軍と米政府。国連をはじめ、身内のイギリス法務長官も批判し、当の米国でも連邦最高裁判所が違憲判決を出しているというのに、かたくなに自分の行動を正当化するばかりで耳を貸さない。
これって、首領様ひきいる半島の某国とどこが違うの?
その米国のお先棒をかつぐ国もあるとすればさらに呆れた事態ではないか。上の例ではエジプト当局が登場するが、これが唯一無二の例外的奴隷国家とは残念ながら考えにくい。われわれの近所にいる「当局」はどうなのだろうか。なんでも米国様のいうことはご無理ゴモットモとの姿勢に終始する美しい国の美しい当局者たちのことが心配でならない。
結局のところ、人権なんて絵に描いた餅に過ぎないということか。われわれにそれが与えられているように見えるのは、ただ単にわれわれを奴隷のように扱う動機が国家機関群に今はたまたまないというだけの話なのだ。
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