「よさこい論争」で感じた違和感など

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「YOSAKOIソーラン祭」をめぐって正反対の立場のエントリーがともにベスト入りしているな。

私はこの祭りの存在だけは何処かで読んで知っていたが、その実態は全く知らない。よって、どちらの主張が現実的かを判断することは困難であり、それぞれの文章スタイルを吟味する限りでの感想を述べることになるが、わたしとしてはアンチにアンチな胡蝶薫氏の主張に違和感を感じるな。

コメント欄からの引用だが、

まず、タイトルからして、 非常に思いやりが感じられません。 「日本一恥ずかしい祭り」 と称する貴方の言葉に先ずデリカシーがないとは思いませんか?
これを言っちゃあお仕舞いなんだよ。

「思いません」

この一言で対話は終了だろう。このような言葉尻を捕まえての非難はほぼ100%不発に終わるのだ。本人としてはそれなりの確信をもってその言葉を選択し、記事をアップしているのだからね。ここで「あなたのおっしゃるとおりです」などとなるはずがない。

つまり貴方が「恥ずかしい」とした場合、 関係者や業者のみならず、 そこに参加した踊り子さんや観客の方にまで及ぶ訳です。 貴方のその言葉は、 そういった純粋に祭りを楽しもうとしている人まで侮辱しています。
そうかねえ。 祭りを楽しむのは勝手だし、踊り手にシンパシーを感じるのも悪いとはいわない。しかし、それとは正反対なことを思う人が居る事実も受け入れるべきなのでは? この引用部分、「恥ずかしい」と感じることも許さないといっているように読めるのだが、それって随分傲慢じゃないかな? 

じっさい生活をかき回されて不快だというならそれを不快だと表明することに躊躇する理由はないはずだし、各自の美意識に照らし合わせて「恥ずかしい」と思えば、そう主張することもまた各自の自由だと思う。そうした主張を「侮辱」と捉えるなら、世の中のコミュニケーションの半分は侮辱の応酬ということになってしまうだろう。だとして、そのような「侮辱」はいけないことだろうか? 私にはそうは思えない。

しかも、よくよむと事実誤認まである。

しかし、誹謗中傷に近い内容のバッシングで、 観客まで批判するのは不愉快極まりない。
死ぬのは奴らださんが叩いているのは、第一に祭りの金権的運営であり、第二には町で「いざこざ」をおこす困ったチャンなビジターたちの行状なのであって、「観客」を批判などしていないんだなあ。「金払って見に行く人の気持ちがわからない」とは書いているが、これはどう考えても誹謗中傷にはあたらない。

「皆が楽しんでるんだからそれでいいじゃん」は、一歩間違えば少数派の抹殺に繋がりかねない危険性をはらんでいることは認識しておいたほうがいい。残念ながら胡蝶薫氏の文章にはそういう危うさを感じる。


本エントリーの初出:チャンネル北国TV (2004-06-15)

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このページは、kojidoiが2004年6月15日 00:00に書いたブログ記事です。

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