似非温泉が流行るわけ

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「温泉法」という超イイカゲンな法律と行政に守られた温泉業者に、シロート入浴客はいい様に騙されているらしい! 【9月8日一部加筆】

週刊新潮の9月9日号「怪しい温泉の見分け方」を読んだ。

ご存知のとおり、今全国あちこちで「まがい物」の温泉が暴露されつづけている。そういうことになった理由はなんなのか。それに関連していくつもの驚愕すべき状況を報告している。

中でも目から鱗が落ちたのは次の記述。なぜ温泉が増えつづけているのかという疑問に対しての筆者の考察なのだが……

温泉の看板を掲げされすれば、浴槽の湯を毎日抜く義務から解放されるからである。上下水道料が節約できるうえ、少ない源泉を何度も使い回せる。いわゆる循環風呂である。
銭湯ならば、毎日換水しなければならない。ところが温泉はというと、最近のレジオネラ菌感染騒動を受けて、一週間に一回以上換水をするようにとの通達がようやく昨年に出されたばかりなのだ。
これが本当にかけ流しの温泉なら、もちろん以上のようなスタイルでも問題ない。というか換水という概念自体が成り立たないかもしれない。

ところが、日本の温泉法が公式に認めるところの温泉とは、そんなものではないのだ。

  • 温泉の水が1滴でも混じっていれば、いくら水道水で高倍率で薄めていても、それは「温泉」と見なされる。
  • 「温泉の成分表」は湧出地の源泉のものであって、いま正に客が入ろうとしている浴槽に満たされているお湯のものではない。
  • いったん「温泉分析書」を確保できたら、たとえその源泉が枯渇しようとも、その施設が廃業するまではその分析書が見直されることはない。
いや、唖然とするほかない。家庭風呂にも劣りかねない不潔で非健康的な「温泉」が充分合法的に成立するのである。

さらにショッキングな指摘もある。市町村営・3セク等の「泡風呂・露天・サウナ」3点セットスタイルの入浴施設が最近各地に新設されている。これらの大半は月に数回しか水を換えない「循環風呂」であるという。

消費者はいいように騙されているのだ。農業問題・食品問題でも同様だ。「健康によい食品」だの「自然食品」だの「有機作物」などの怪しさは温泉の比ではないのだが、多くの人はテレビや生協や消費者団体の「プロ消費者」の煽りを鵜呑みにしてこれらを有り難がっている。この背後で、誰かが不当に高い商品を売りつけて大笑いし、消費者は金だけ毟り取られて、下手をすれば買ったはずの健康さえ毟り取られている可能性がある。

我々はもっと主体的に自衛策を考えていかなくてはならないだろう。そのためには、高校卒業程度の理科は最低でもマスターしておくべきだ。

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本エントリーの初出:チャンネル北国TV (2004-09-07)

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このページは、kojidoiが2004年9月 7日 00:00に書いたブログ記事です。

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