東大の決断を支持したい。今の大学院は学生のサポートが貧弱すぎる。
http://www.asahi.com/life/update/1027/TKY200710270266.html
> 東京大学が来年度から、大学院博士課程の学生の大半について、授業料を実質的にゼロにすることを決めた。
> 世界の有力大学は博士課程の学生には生活費まで援助するのが普通だ。しかし、文部科学省の05年度の調査では、国内の博士課程在籍者で経済的支援を受けているのは48%にすぎず、「生活費相当額」とされる月15万円以上を受け取っているのはわずか9%。平尾副学長は「現状のままでは、海外の大学院との頭脳獲得競争に負けてしまう」と話す。
旧育英会の奨学金は、年々条件が渋くなり、いまや免除職の制度もなくなってしまったと聞く。まったく世界の趨勢に反している。その上、大学院を出たあとのサポートはゼロに等しい。こんな状況でまだ大学院生が残っているのが不思議なくらいだ。何が科学技術立国か。
> ただ、他の国立大からは「東大だからできることで、一極集中に拍車がかかる」という懸念も出ている。
誤解を恐れずに言えば、地方大学はキャパもないのに大学院や新学科設立に拘りすぎた。先々破綻の可能性におびえつつ苦労することになるのは眼に見えていたはずだ。
今の大学人は、狭い意味での研究職という狭い価値観に囚われすぎている。だから東大とサシで勝負できなければゼロだというような観念になる。もっと目線を低くして世の中を見渡せば、学生への地道な教育を通じて地域社会に貢献する手段はいろいろ考えられるのではないか。
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