百ます計算というものが流行っているらしい。 私としてはどうも戸惑いを覚える。
そもそも百ます計算とは何か。
<百ます計算> 表の上段と左列に10個ずつ数字を並べ、足したり掛けたり引いたりして100個のますを埋めるドリル。時間を計り、繰り返すことでできるだけ速く完成できるようにする。うーむ。意図がよくわからない。こんなもので「自信をつけさせ」て見たところで何かメリットがあるのか? まず実用的な意味はほとんどあるまい。それなら、excelの使い方を教えてやったほうがいい。あるいは暗算の方法だ。
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有名大学合格者が続出したことで、その名を全国に知らしめることとなった山あいののどかな公立小学校。その理由は、徹底した「読み、書き、計算の反復練習」にあった。うーむ。でも入学試験で点を取れることと、その専攻分野で力を発揮できることとは全然次元が違うんだがなあ。学力向上とかいうが、あくまでも表層的かつ一時的な現象に過ぎないのではないだろうか。
コンピュータの普及で、こういう機械的作業がものをいう時代は遠くに去ったと思う。就職難といわれて久しいが、それが一番顕著なのは、独創力を使わず、こういう「機械的作業」で飯を繰っていた職種ではないのか。
本当に子供の将来を思うなら、こんなその場しのぎの成果を有難がるのではなく、もっとゆっくりと知力をつける方法を模索すべきだと思う。
本エントリーの初出:チャンネル北国TV (2004-01-24)
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