San Diego旅行　その5

1月14日

学会も最終日を迎えた。ポスターも撤収、だんだんと気分は帰国モードに入りつつある。お土産も気になる。気分転換もかねてダウンタウンにいってみることにする。

ダウンタウンには、トロリーと呼ばれる電車に乗っていくのが分かりやすくて良い。前にも書いたとおり、会場に隣接してトロリーの駅がある。ここで上りの電車に乗って15分もすればサンディエゴの中心部に至る。

さらにこの電車はメキシコとの国境まで運行している。国境までダウンタウンから30分といったところだ。前回ここにきたときには国境を越えてメキシコを30分だけ旅行したのだが、サンディエゴ市街とのあまりの雰囲気の落差に驚かされたものだ（ついでに越境の安易さにも。誰が入国審査しているわけでもなく、簡単な柵の途中に設けられた回転扉を自分でカラカラと押して通ればそこは突然メキシコなのであった)。

今回はメキシコはパスして、市内の ホートンプラザ というショッピングモールにいってみることにした。 なんとも風変わりなデザインのショッピングセンターである。中央通路を挟んだ多層構造の店舗スペースと、適度なアップダウン、通路のカーブなどの配置が巧妙に景色に変化を与えていて、歩いていて飽きない。というか、鍾乳洞探検か渓谷下りをしているような楽しさがある。

だが、何より驚いたのは入り口に置いてあった案内パンフレットだ。頼みもしないのに英語と日本語のバイリンガル表示ではないか！　スペイン語でもフランス語でも韓国語でもなく、日本語。よほど言葉の通じない日本人が多くて処置に困っているのだろうか?

土産は、安易にチョコレートの詰め合わせにする。 ま、とにかく義理と義務は果たした。いよいよ明日は空路帰国。今日は最後のゴージャスなベッドの寝心地を楽しみ、長い移動に備えるとしよう。

……このときの私は、学会の一山を超えた軽い満足感に浸っていた。

その移動日にとんでもないハプニングが待ち構えていようなどとは、まだ知る由もないのであった。

次回に続く。

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本エントリーの初出：チャンネル北国TV (2004-01-31)