「反対するなら対案を出せ」

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よくある攻撃パターンの一つ。まずはこいつの欺瞞を見極めるところからはじめよう。

ある例外的状況下を除き、この立論は非公正である。

なぜなら、「現状が一番だ」という選択肢が初めから排除されているからだ。綱引きでいえば、自陣に1メートルぐらい綱を引き入れた状態から試合開始しようとしているようなものだ。

http://ch.kitaguni.tv/u/6508/%c0%af%bc%a3/%c0%ef%c1%e8%c0%d5%c7%a4/0000118321.html

ナショナリズムを否定するとして、nanayaさんは日本人はどんなものを「核」にすればいいと考えてるのですか? 日本人だけはそうかんがえてはいけないのか、あるいは全ての民族がそれを捨て去るべきなのか……? 彼に前者だとしたら、「そう思っていてほしい」という他国からの価値観の影響かと思います。 「つくる会」の議論をあちこち見てきましたが、非難はあっても批判がない。否定はあっても対案がない。ならば、一体どういう方針を持っているのか疑問が絶えません。
ナショナリズムを否定するためには、ナショナリズムの良くない点を指摘していけば充分なのだが、彼は暗黙のうちに「日本人の核」なるものを提示できなければならないことにしてしまっている。そんなもの必要ないのだが、気を抜いて読んでいると、ついつい論点を二つにされ、攻撃のエネルギーも二分させられることになってしまう。このように、「対案攻撃」は、論点ずらし技の一種と位置付けることが出来るだろう。

付け加えれば、ここで彼としては「核」なるものについては以前からこだわりを持っているわけであり、その点の理論武装は議論に臨む遥か以前に完成しているわけだから、ここで罠にはめられたら最後、対戦者はずっと不利な戦いを強いられることになる。気をつけなければならない。

対処法。「悪いものは悪い!」を貫けばよろしい。関係ない話題は「論点に関係なし!」の一言をもって切り捨てる。これが議論を有効に進ませる上では大切である。

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本エントリーの初出:チャンネル北国TV (2004-09-09)

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このページは、kojidoiが2004年9月 9日 00:00に書いたブログ記事です。

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