小沢一郎氏へのインタビューがインターネットを通じて公開されていて、私のツイッターのタイムラインでは、これをめぐって小沢氏を絶賛するつぶやきが溢れている。だが、これをもって本当に小沢氏が菅氏よりマッチベターだと結論してよいのか?
小沢氏支持の彼らは言う。小沢さんは誤解されている。マスコミが偏った報道ばかりするからだ。ネットの動画を見ろ。彼はこんなにも素晴らしいことを言っているじゃないか! 菅なんか話にならんじゃないか。
だが、彼らの菅氏の評価は、彼らの言う「マスゴミ」の「偏った」フィルタ越しの報道に基づくものだろう。その偏った報道のおかげで菅総理のことを誤解している可能性を考えなくてよいのか?
確かにネット動画の中の小沢氏は、人当たり良く、わかりやすい言葉で、いちいちもっともな主張を繰り返している。だが、あえていじわることを言わせてもらえば、百戦錬磨の政治家であり、選挙の神様と言われたほどの政治家が、あんな場で難しい言葉で人当たりの悪い主張を展開するわけない。ここで小沢氏を賛美している人の何割かは、かつての菅氏や、ことによると小泉氏を力いっぱい賛美していた人ではないのかな。今回もまた騙されかかっているとは思わないのか?
そもそも小沢氏は、細川氏を担いで非自民政権を打ち立てて後、何をしていたのか? いくつも政党を作り、それらの党のトップの立場であった。それらの党は自民党に飽き飽きしていた人たちの支持をそれなりに集めたが、自民党政権を打破できなかったし、みな短命に終わった。
2010年の今日においてのみ、彼がトップに就けばすべてうまくいく的な主張が妥当だとなぜ判断できるのだろうか。私には、小沢支持派の皆さんの基盤がどうにも危なっかしく見えて仕方がないのである。
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