「こんな本を読んだ」の最近のブログ記事

SFの古典的名作の新訳が2本。未見の人はぜひ読んでほしいし、かつて高校・大学時代に読んで感動した人にも改めて読んでほしい。

そして、名作かどうかは評価が分かれるだろうが、貴重なコミックの復刻版が出ている。これも要注目だ。

衝撃の指摘が満載。現在われわれが参加させられているところの「リサイクル」は環境問題に寄与しないどころか、既存の古紙回収業者などを圧迫し、新たに生まれた「既得権益者」をして濡れ手で粟で儲けさせているというのだ。

それだけではない。京都議定の欺瞞、ダイオキシンの毒の大嘘など、次々矢継ぎ早になされる指摘は論理的にもしっかりしたものである。全面的にとまでは言わないが正しく鋭く問題提起していると納得できる必読書である。

年功序列制度は崩壊して実力主義・成果主義に移行しつつあるとか言われる一方、ワーキングプアだの偽装請負だのポスドク量産だのの問題は深刻化し一部例外的勝ち組以外は心細る一方である今日この頃、清涼剤のごとき書物を見つけた。

高橋俊介著・「スローキャリア 出世を急がない人のためのビジネス論」がそれだ。

著者の高橋俊介氏は言う。5年先10年先の長期的視野なんて考えても無駄だと。一部の上昇志向の人間の主張に惑わされて勝ち目のないキャリアアップに心血注ぐのは馬鹿馬鹿しいからやめろと。自分の本当の価値観を問い直せと。

仕事の動機たりえるのは、なにも会社で社長になることや大学で教授になることや業界ナンバーワンの業績を上げることや世界初の発明を量産することなどの「上昇動機」ばかりではない。高橋氏は抽象概念思考動機とか徹底動機とか面白い動機の例も挙げている。そうした上昇志向以外の動機で形成されるキャリアをスローキャリアと呼び、それを大切にしようというのである。

前エントリーでは映画の話を書く前に力尽きてしまったので、続編として映画評を。

*おことわり: やや、ネタバレあり*

何気なく書店を訪ねて、日本沈没の第2部が発売されているのを知った。30年ぶりの続編である。

先日、深田恭子主演で公開された「下妻物語」。この舞台となったのは、わが住処であるつくば市から目と鼻の先にある下妻市である。これは話の種に見に行かねばなるまいと思った。というか、先々月に別の映画を見た折りに流れていた予告編がめちゃくちゃ面白そうで気にもなっていたのだった。

007シリーズのパロディなのだが、唯のウケ狙い小説ではなく、なかなかどうして本格的なアクション小説である。

半年後にあなたは100%確実に死を迎える。そればかりか貴方の家族・友人なども全員同じ運命を共にすることになる。……そういう状況におかれたとしたら、貴方は最後の日まで日常生活を普通に送れるだろうか、それとも……。

ひとつの伝記を紹介したい。

私が文部科学大臣なら、この本を政府推薦として全国民に読書感想文を書かせたいとか言ってみる。

12

このアーカイブについて

このページには、過去に書かれたブログ記事のうちこんな本を読んだカテゴリに属しているものが含まれています。

次のカテゴリはつくばです。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

最近のコメント

アーカイブ

Powered by Movable Type 5.01

2015年12月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
  • アクセス管理
    人気ブログランキング - testブログ あわせて読みたい

    アイテム

    • AropbKZCMAAk6mG.jpg
    • P1000323_crop.JPG
    • P1000343.JPG
    • P1000342.JPG
    • P1000335.JPG
    • IMG_0491.JPG
    • IMG_0487.JPG
    • IMG_0485.JPG
    • IMG_0483.JPG
    • P1000319.JPG